企業規模別労務監査的アプローチ 終了後その3 フルスペックの労務監査について(最終回 通算第21回)
前回は、【図表8 簡易労務監査シートの例】をお示ししました。簡易労務監査とは、労務リスクをチェックシートに基づき判定していき不備があれば是正を促すというものです。監査といいながら実は調査レベルかもしれません。わたくしがイメージする「フルスペックの労務監査」ではシートに基づき不備の有無をチェックするという手法は同じですが、そういった不備の由来する態勢上の問題点に対して改善策を提言するというものになります。
どのような枠組みでフルスペックの労務監査を実施するかは、社長さまとの打ち合わせが必須です。逆にいうと、決まった形式はありません。
フルスペック監査と簡易労務監査を比較した表を作成いたしました。
図表9について順次説明していきます。
(1)は前述のとおりです。
(2)監査チェック項目は全て実施します。
(3)現場に出向いて実施します。
(4)人数と日数は、中小企業の場合は、1人*n日ではないでしょうか。n:数日程度。
(5)面接を実施します。社長以外のキーマンにも実施します。
なお、社員全員が業務用パソコンを貸与されているような企業では、面接シートの内容をGoogleフォームなどで集計することも可能です。この場合、当然のことながら収集した回答内容は会社側には伝えません。
面接時の質問内容の例を【図表10】にてお示しします。この表は連合会の経営労務監査eラーニングの資料「従業員意識調査」の「質問」項目までの部分です。経営労務監査では無記名で回収して統計的に分析するとされています。実務としては記名式・かつ監査員限りで率直な意見を聞くことに意味があります。項目数も多いので、例えば13、14、16、18、20の5項目プラス自由意見記入欄などに絞ることも考えられます。
以上で、わたくしの「企業規模別労務監査的アプローチ」を終わります。ご精読ありがとうございました。